前回(2025/7/24)に引続き個別のAWSサービスについて掘り下げていきます。
六つ目のテーマは「RDS」です。
概要
RDSは、AWSが提供するリレーショナルデータベースサービス(Relational Database Service)です。様々なデータベースエンジンに対応しており、簡単な設定でDBのセットアップをすることができます。
特徴
RDSはMySQLやPostgreSQLといった主要なエンジンに対応しており、さらにそれらをより高性能に運用できるAuroraという独自エンジンを展開しているため、様々なシチュエーションで高いクオリティで利用することができます。更に以下のような特徴をもっています。
◎ スケーラビリティ
CPUやメモリ、ストレージといった性能も簡単に増加、追加が可能です。また読み取り専用機(リードレブリカ)を追加することで、パフォーマンスの向上を行うことも可能です。
◎ 冗長化
複数のアベイラビリティゾーンに配置することで障害への対策が可能です。また自動でフェイルオーバーすることで、サービスを止めることなく障害への対応ができます。
◎ セキュリティ
VPC内で管理することでネットワーク空間を隔離してセキュリティ対策をとることができます。またデータ暗号化やIAMと連携した認証・アクセス管理も可能です。
利用方法
設定は全てAWSの管理画面から実施することができます。システムに応じて、必要なデータベースエンジンと性能を選択するだけで利用可能となります。ソフトウェアバッチの適用やバックアップなどは設定で簡単に自動化できるので、すぐに運用を開始することができます。
利用料金
RDSの利用料金は従量課金制です。選択したDBのエンジンや性能に応じて金額が変わります。また契約期間を設けて契約すると割引を受けられるようないくつかのプランがあります。テストしたい時は使った分だけの契約として確認しつつ、本番では期間契約としてコストを抑えるといった運用も可能となっています。
最後に
RDSを使うことで高性能のDBを簡単にセットアップできるだけでなく、様々な自動化機能や運用補助機能が備わっているので、運用開始がしやすいDBサービスとなっています。またミニマムスタートや検証だけで利用する際に、すぐに使えるDB環境が整うというもの利点となります。EC2(2024/10/3)と組み合わせて利用することも多く、AWSでWebサービスを簡単に作るための重要なサービスといえます。
2025年9月