COLUMN

2026.06.17

コンサルタント散歩

要件定義時におけるイメージ共有のポイント

written by 佐藤 善哉

システム導入を行う際、要件定義工程ではRFPに記載された内容を具体的に検討していくことになります。パッケージ製品の場合は、実際に動作する画面が存在するため、要求事項や要件とのFit & Gapを実施しながら検討を進めることができます。一方、ローコード・ノーコード開発やスクラッチ開発では、システム導入後のイメージを関係者間でできる限り共有することが重要なポイントになります。
今回は、要件定義時におけるイメージ共有のポイントについて述べたいと思います。

①要件を詰める際に画面イメージを用意する
要件定義書は文字ベースになりやすいため、ユーザーが完成後のシステムを具体的にイメージすることが難しくなります。その結果、後工程のユーザー確認時に「想定と違う」「使いにくい」といった問題が発生するケースが少なくありません。
こうした問題を防ぐため、ローコード・ノーコード開発では、実際に動作しなくてもよいので画面を作成し、その画面を見ながら要件を詰めていくことが有効です。スクラッチ開発の場合も、ローコード・ノーコード開発と同様に画面モックを作成し、少なくとも画面定義書を用意したうえで、Excelなどを用いて画面イメージを作成する必要があります。パッケージ製品の場合は、実施にユーザーに操作してもらいながら要件を整理していく方法が効果的です。

②業務フローを作成し、業務の流れをユーザーと共有する
業務フローが共有されていないと、これから開発するシステムが実際の業務プロセスに適合しているかを判断することが難しくなります。また、現行業務から変更が発生する場合には、新しい業務フローで問題なく業務を遂行できるかどうかをユーザーが具体的にイメージできるようにすることも重要です。そのため、業務フローを可視化し、関係者間で認識を合わせることが必要と考えます。

これら二つのポイントを通じてユーザーと完成後のシステムのイメージを共有することで、後工程における認識の齟齬を減らすことができます。要件を定義することも重要ですが、それ以上にユーザーとシステム導入後の姿を共有できているかを意識しながら要件定義を進めることをお勧めします。

2026年6月


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