今回は、システム開発・導入プロジェクトなどでベンダーがユーザと作業を進めていく上で気を付けなければならないポイントについてです。
1つ目のポイントは、ユーザにはシステム開発・導入プロジェクト以外に通常業務があるということを考慮する必要があるということです。基本的にシステム開発・導入を行う際には、ユーザでは関連する部門・部署などのからプロジェクトに関わるメンバーがアサインされます。そのメンバーは通常業務とは別にチームを組んでいるとはいえ、全ての時間をシステム開発・導入プロジェクトに使えるわけではありません。そのため、作業の進め方を考える時にユーザ側の通常業務のサイクルを考慮する必要があります。スケジュールの作成時や進め方の認識合わせを行う際に、ユーザ側の通常業務のサイクルを最大限考慮しなければなりません。ここでベンダー側だけの都合でスケジュール作成・認識合わせの打合せを行うと、ユーザ側から猛反発される可能性があります。
二つ目のポイントは、ユーザ側の意見を最大限考慮することです。各ベンダーにはそれぞれシステム開発・導入を行う際に、ある程度決まった進め方があると思いますが、ユーザの通常業務のサイクル等を考慮して作業の進め方を決めていく必要があります。ベンダーとしては蓄積されたノウハウがあり、それに倣って進めたいと思いますが、ユーザ側から作業の進め方等について意見が出た場合には、自分たちの進め方を押し付けるのではなく、ユーザの意見を考慮して作業の進め方に落とし込む必要があります。ベンダーの進め方を強行してもユーザからの反発や通常業務の繁忙期と重なり、プロジェクトがうまく進まず、遅れに繋がる等ベンダーにとってもよろしくない状態となります。
今回挙げたポイントをふまえて、両社でしっかり打合せをして進め方・スケジュールを決めましょう。型にはめた進め方はユーザ・ベンダーの両方にとって不利益にしかなりません。
2024年9月