COLUMN

2025.10.15

事務局コンサルタントのひとりごと

アジェンダ作成の「見えない仕事」

written by 渡邊 唯

「見えない家事」という言葉をご存じでしょうか。洗濯や料理といった目に見えてわかりやすい家事に付随している、なくなりそうな洗剤お補充や、ゴミ出しの前のゴミを集めて新しい袋をセットするなどといった、目に見えづらいけど日々生活するうえで欠かせない家事のことです。実は事務局の現場でもこのような「見えない仕事」が存在しているのです。事務局の仕事は、スケジュール管理や会議調整といったわかりやすい業務だけでなく、あまり意識することがないけれど大切な業務もあるのではないか、と私自身これまでのプロジェクトを振り返って考えてみることにしました。

今回のテーマは「アジェンダ作成」にある見えない仕事です。
プロジェクトを進行していると、週次で定例会を実施することが多いと思いますが、アジェンダの作成がその会議の成功のカギを握っているといっても過言ではありません。プロジェクトマネージャーと協力しながら、事務局が主体的に行うくらいの気持ちで行えると会議の円滑な進行につながるのではないでしょうか。

アジェンダ作成に付随する「見えない仕事」をいくつかご紹介します。
①定型フォーマットを作っておく
プロジェクトの最初に、定例会で必ず報告することや担当者などアジェンダの項目を固めておけるとよいです。会議の流れが明確になると、アジェンダの漏れもなくなりますし、報告する担当者が前もって準備しやすくなります。

②進行中のタスクの状況を確認する
前回の会議の議事録や課題管理表などで検討すべきことがないか確認します。宿題などがある場合は、その担当者に前もってリマインドできると更によいです。

③アジェンダの順番(時間配分)を考える
定例の報告だけでなく、検討すべきテーマが複数に及ぶことがあります。その場合はどの順番で話したらよいか(Aの課題をきめてからの方が、Bを検討しやすいなど)を考えておきます。

「見えない仕事」に着目することで、アジェンダが会議を円滑に進めるものとして力を発揮してくれるものになりますし、誰でもその業務が行える再現性を持たせることにもつながります。皆さんも、日々当たり前に行っている仕事を丁寧に振り返ってみる時間を持てると、「見えない仕事」に気づきやすくなるかもしれません。

2025年10月


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