COLUMN

2026.01.07

失敗しないシステム導入

発注側の体制構築の注意点とは?

written by 石井 健作

システム導入において発注側の体制は非常に重要です。ベンダーからの提案書にはベンダー側の体制と役割は詳細に書かれますが、発注側の体制と役割についてはベンダー側としてもあまり踏み込めない領域であるため、曖昧さを残して書かれたり、場合によっては書かれないこともあったりします。発注側の体制は(当たり前ではありますが)ベンダー任せにはせずに発注側できちんと構築していく必要があります。今回のコラムでは発注側の体制構築の注意点について説明します。

最初に個人の名前の入らない役割ベースでの体制図を作成します。プロジェクトマネジャー、業務側のリーダーとメンバー、情報システム部門側のリーダーとメンバーなどです。必要に応じてプロジェクトマネジメントオフィスなどを追加します。個人の名前を入れて体制図を考えようとすると人的リソースの制約(人がいない、足りない)に合わせた体制図になってしまうので、まずは人的リソースの制約を考慮しない、必要な役割ベースであるべき体制図を作成します。

体制図作成のポイントとしては業務側のリーダーを一人にします。業務側からは様々な視点で様々な意見が出てきますが、これを取りまとめるリーダーが一人必要になります。また、システム側にはアプリケーションとインフラの担当者を必ず入れます。アプリケーションとインフラの両方の視点をプロジェクトに入れることで、インフラへの考慮漏れによる手戻りを防ぎます。

次に体制図に個人名を当てはめていきます。業務側、できればリーダーにはエース級の人材に入ってもらいましょう。業務を知っていて、課題認識があり、ITリテラシーが高い人材が必要です。業務側担当者のスキルレベルがシステムの品質を決定することを訴え、アサインしてもらいます。システムの規模にもよりますが、基本的にはプロジェクトに専念してもらうために業務側、情報システム部門側ともに各ポジション専任とします。どうしても人材が不足する場合には兼務、もしくは外部から調達します。

情報システム部門側の人材にはシステム知識だけでなく、業務知識も必要となります。業務知識の習得には時間が掛かります。このため、外部から人材を調達する場合にはナレッジトランスファーにしっかり時間を取ったり、ナレッジ共有のツールを使ったりすることが必要になります。

これらの注意点に気をつけ、発注側の体制構築をすることがシステム導入プロジェクトの成功の鍵と考えます。

2026年1月


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