前回(2024/10/3)に引続き個別のAWSサービスについて掘り下げていきます。
二つ目のテーマは「Simple Storage Service=S3」です。
概要
S3はAWSの中でも最初期からあるサービスで、一般公開は前回(2024/10/3)取り上げたEC2よりも前になります。S3もAWSで象徴的なサービスの一つであり、AWSの柔軟性・高可用性・耐久性のコンセプトを初期から実現しています。
特徴
S3はその名のとおり、ストレージサービスなのでデータの保存を行うサービスです。特徴的なのはデータを「バケット」というオブジェクトの単位で保存するという点になります。バケットには実際に格納するデータ本体とデータを特定するキーと、データ属性を表すメタデータで構築されます。これらのデータをキーとして外部から柔軟にアクセスすることができます。また、AWSの標準のアクセス制御やツールによる高水準のセキュリティを担保することができ、またデータバックアップに関してもバックアップ機能が充実していて耐久性も高くなっています。これらの機能から様々なAWSシステムの裏側で動くストレージサービスとして多くのユースケースで利用されるサービスです。
利用方法
S3を利用する際には、バケット名・リージョン名を指定することで簡単に開始することができます。その上でバケットに対してはバックアップ設定やアクセス制御設定などを行い、用途に応じて可用性や耐久性を調整します。またデータのライフサイクルを設定することにより、どの程度データを保持しアーカイブしていくかを設定して多くのデータを取り扱ってもS3の容量が膨大になることなく、適切に管理できます。
利用料金
利用料金は基本的には従量課金となっており、使ったら使った分だけ課金となります。S3に対するアップデートの料金は基本的に無料ですが、ダウンロード時の通信量に応じて課金が発生します。
最後に、S3はAWS上でサービスを構築する上でほぼ確実に利用することになるサービスです。S3の仕組みや利用方法を理解しておくことで、多くのユースケースに対応することができます。
次回はAWSのセキュリティの基礎となるアクセス制御のサービスを取り上げてみたいと思います。
2024年12月