ユーザへのソリューション導入が完了し本番運用が開始された後に、ユーザ側から運用上の課題として改善点や要望が提示されることがあります。課題内容を踏まえて、今後どうするのかを打合せをしながら進めていく際に気を付けるポイントを記載します。
① 内容の優先度が記載されているか確認する
ユーザ側から改善点や要望が提示された際に、優先度が記載されているかを必ず確認します。優先順位がない場合には、ユーザと打合せしてすべての内容を説明してもらい、1項目ごとに優先度や必要としているユーザ側の温度感を確認してください。その上で、どの内容から対応するのかを一緒に整理します。ユーザとの温度感を間違えるとその後の関係性が少しずつ悪くなる可能性があるので注意が必要です。
② 改善点や要望の対応目途を一覧にして示す
ユーザ側から出た改善点や要望を社内に持ち帰り検討する場合には、しっかりと対応目途の日付を一覧にしてユーザ側に戻します。その際に、課題内容と対応目途の日付がぱっと見で釣り合わない場合もあります。ユーザからは、「なんでこんな簡単な内容なのに対応に時間が掛かるのか」といった疑問が生じるので、その疑問を解消するためにも理由を明確にすることが重要となります。改善点や要望を取り込む際の影響範囲の調査などがどれくらいかかるのかはユーザ側からは見えず、ソリューションを導入しているベンダー側しか分かりませんので、ユーザがしっかりと理解できるように伝えましょう。
③ 改善点や要望の対応が運用保守費用で対応できるか、別途費用となるか示す
改善点や要望を対応するにあたり、それが運用保守費用の中で対応できるのか別途費用がかかるのかをユーザに明示します。別途費用がかかる際には、ユーザ側で検討して導入有無の判断をしなければならないため、理由も含めてユーザにはきちんと示す必要があります。
④ 改善点や要望をしっかり理解する
当たり前にはなりますが、前提内容の認識が違うとその後の検討や対応で認識の齟齬が生まれてしまうので、しっかりと改善点や要望を理解しておかなければなりません。
ユーザ側から提示された改善点や要望については、上記のポイントを踏まえて改善点や要望を解決できるよう進めていきましょう。
2025年4月